「介護職つらい……他の仕事に転職しようかな……」
と考えちゃったことも一度や二度ではありませんよね。
ボク自身もブラック介護施設勤務時代には「もう二度と介護の仕事なんかやらないぞ!」と思っていました。
しかし現実としては他職種への転職に成功したという声はあまりききません。
【厳選】優良派遣会社・転職エージェント3選
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介護職として他職種への転職・失敗を経験し、現在は再び介護職として働きながら、高待遇+自由度の高い働き方を手に入れた事例の一つを紹介したいと思います。
ちなみに他職種とは、近年介護職間でも話題となっている、ヤマト運輸が働き方改革の一環として始めた「アンカーキャスト」(配送業)です。
お疲れさまです。
40代・現役「派遣」介護福祉士の小林です。
この記事では介護職⇒ヤマト運輸のアンカーキャスト⇒介護職という、介護業界復帰組であるFさん(20代・男性)の転職失敗からの再生を生々しく紹介しています。
Fさんとは派遣介護士仲間の飲み会で知り合いました。
Fさんは介護業界に一度は見切りをつけましたが、過酷なアンカーキャスト勤務経験を経て、現在はボクと同じ「派遣」介護士として高級有料老人ホームで働き心身ともに安定した毎日を送られています。
ボクはFさんに出会うまでは、アンカーキャストという働き方を詳しくは知りませんでした。
Fさんの話を聞いて、もしも介護業界からヤマト運輸のアンカーキャストへの転職を「超有名な大手企業だから働いてみようかな?」と考える方がいたら、絶対に一度考え直した方がいいと思いこの記事を書きました。
このアンカーキャスト体験談はただの愚痴や誹謗中傷ではありません。
非常に具体的な内容なので、アンカーキャストへの転職をしてしまう前に是非お読みください。
目次
介護職よりも過酷!?ヤマト運輸のアンカーキャストという働き方
はじめまして。
派遣介護士のFです。
私は高校卒業後、介護業界で約5年働き「他の業界の仕事の方か楽かも」「他の仕事も経験してみたい」という思いから、ヤマト運輸のアンカーキャスト(配送業)に転職をしました。
アンカーキャストとはヤマト運輸で働く「正社員の業務負担を軽減」するために考えられたシステムです。
アンカーキャストの特徴は、
- 正社員ではなく契約社員
- 勤務時間が13時~21時半(うち実働7時間)
- 基本残業はない
- 仕事は荷物の配達(平均70~80個/日)
- 営業ノルマがない
というモノです。
約5年間、そこそこのブラック特養で働いた後であったため、アンカーキャストという働き方が魅力的に思えてしまったのです。
でもそれは大きな勘違いでした。
その理由を具体的にお話しいたします。
【体験談】アンカーキャストがオススメできない6つの理由
私はアンカーキャストで約1年間働きました。
1年を通して働いて感じた、「アンカーキャストは割に合わない働き方だ!」という点、
- 猛暑・繁忙期はメチャクチャ心身ともに消耗する
- 給料が少なくボーナスは寸志(数万円)
- 年間休日が106日と少ない
- 交通事故を起こしたら無職
- 勤務時間が中途半端(13~21時)
- 契約社員という雇用形態
を具体的にお話します。
①猛暑・繁忙期はメチャクチャ心身ともに消耗する
何よりも過酷なのが真夏の猛暑日の仕事です。
近年の日本の夏は異常な暑さ、酷暑です。
そして、この夏の酷暑は今後も続くと予想されています。
勤務時間が13~21時なので、13時に業務を開始し荷物の積み込みから始めるのですが、もうその時点から汗だくです。
13時半~16時を過ぎるまでは憎らしいほどに照り付ける太陽の下で、頻回に車の乗り降りを繰り返し、荷物をもってアパートやマンションの階段を駆け上がる。
夏場は特に「水(ミネラルウォーター)の箱買い」「お米」などの重い荷物の配達が増えるので、汗の出かた+疲労感が尋常じゃありません。
2リットルのペットボトルがあっという間になくなります。
ほんと真面目に気を付けて水分補給を行わないと、いつ熱中症になって救急搬送されてしまうかわかりません。
日中の炎天下、夜間の不快指数MAXのムシムシ感……近年の日本の夏は特に酷暑なので、20代の私でも「マジ倒れそう……」な疲れ果てる毎日でした。
夏の業務と並んで辛いのが「超」繁忙期である12月の勤務です。
12月は「お歳暮+クリスマス+おせち」のトリプルアタックなので、配達料が激増なのです。
勤務した営業所にもよるのだと思いますが、私の勤務先は都内の中心部に近く、12月の超繁忙期に配達する荷物の量は半端ではありませんでした。
アンカーキャストは「残業なし」を謳ってはいますが、繁忙期には「残業して手伝え」という無言の圧力がヒシヒシと伝わってきました。
残業以外にも繁忙期は勤務時間内に配達する荷物の量も「ノルマ」のように押し付けられるので、とにかく毎日が激務です。
12月は配達量が増えるだけではなく道が混みやすくなるので、運転しながら「配達が全然進まないよ!」と、常にイライラしてしまいました。
交通事故を起こさずに済んだのが本当にキセキです。
②給料が少なくボーナスは寸志
年収は300万円ぐらいです。
月給にすると24~25万円です(地域によってはもっと下がって20万円を切ります)。
平均70~80個/日(繁忙期は90~100個)も荷物を配達して、この給料……正直割に合いません。
配達先が戸建てだけならまだしも、階段の上り下りや車の駐車に気を使うアパートやマンションが半数近くはあるので、心身に積もる疲労は半端ありません。
求人の待遇欄に「賞与あり」と書いてありますが、決して期待してはいけません。
アンカーキャストの賞与は「寸志」(数万円)です。
賞与「夏+冬」合わせても30万円以上などということは絶対にあり得ません。
ちなみにヤマト運輸の「正社員」のボーナスは月給の6.04ヵ月です(一日の荷物の配達数150以上という超激務ですが)。
契約社員のアンカーキャストと比較すると雲泥の差です。
③年間休日が106日と少ない
激務で年間休日数106日はハッキリ言って少ないです。
106日÷12ヵ月=約8.8日/月
一ヵ月:30日で8~9日しか休めないことになるのです。
日本の年間休日数の平均が120日です。
そして、年間休日数「105日」以下は(労働基準法)違法レベルと言われています。
違法レベル105日+1日がアンカーキャストの年間休日数106日なのです。
ちなみにヤマト運輸の「正社員」の年間休日数は118日です。
④交通事故を起こしたら無職
私自身は幸い交通事故を起こしませんでしたが、何度も事故ギリギリという場面に遭遇しました。
アンカーキャストの仕事は車での荷物の配送が中心になるので、必然的に運転の時間・走行距離は増えます。
しかも、住宅街の入り乱れた細い道を走りまくるので、子供の飛び出し・自転車や車との接触事故のリスクがめちゃくちゃ高くなります。
先輩アンカーキャストの方に聞いた話では、人身事故を起こしてしまい、解雇=無職になってしまった人もいるとのこと。
アンカーキャストは激務なうえに休日数が少ないので疲れが抜けません。
とくに梅雨(6月)と夏(7~8月)と繁忙期(6~8月・11~1月)は疲労感満載の体にムチを打ちながら働くので、事故のリスクが非常に高いです。
アンカーキャストを経験して、もう二度と配送業の仕事はしたくないと思いました。
⑤勤務時間が中途半端
アンカーキャストの勤務時間13~21時は、働いてみて実感したのですが結構大きな障害です。
「午前中は自分の時間として使える!」ということを売り文句にしていますが、これがそれほど大きなメリットとはならないのです。
21時半に退社して、家が近い人ならば22時には帰宅できるかもしれません。
しかし、電車やバスを利用しての通勤をする方ならば、帰宅は22時~23時の間になります(私はだいたい22時半ごろ帰宅していました)。
繁忙期には残業をするため、帰宅は終電近くになることもあります。
普段は帰宅して23時に風呂に入って、日付が変わる頃に夕食をたべる。
発泡酒を飲みながら翌日の1~2時ぐらいまでグダグダ過ごし、2時頃に就寝。
9~10時に起きて洗濯や買い物など、家事をやっているうちにあっという間に12時前。
12時には出勤準備を終えて家を出る。
この勤務時間帯=生活サイクルだと、家族や友人と生活のパターンが見事に噛み合わないんですよね。
- 週末に飲みに誘われても到着時は飲み会終了間際
- 帰宅する頃には彼女は寝る間際
- 家族と食事の時間が合わないため毎日一人で食事
孤独を愛する人ならば問題ないのかもしれませんが……普通は淋しさに耐えられなくなると思います。
ただ、電車やバスを利用する場合に通勤ラッシュには合わずに済んだことはメリットと言えます。
⑥契約社員という雇用形態
愚かにもアンカーキャストで働きだしてから、契約社員という働き方にはデメリットの方が多いという事実を知りました。
まず、契約社員は長く勤務し続けても、基本的には正社員にはなれません。
5年間働き続ければ無期契約社員(契約期間の定めのない契約社員)になる権利を得ることはできますが、正社員になれるわけではないのです。
また契約期間内には途中退職は民法628条で(やむを得ない事情がない限り)認められていません。
契約社員は低賃金+休日数少なく使いまわされるうえに縛りの強い、企業にとって非常に都合がいい「捨て駒」なのです。
アンカーキャストの人員確保計画は半分にも達していない
アンカーキャストに対するネガティブな感想は、決してFさん個人だけではありません。
なぜなら、ヤマト運輸は2018年の11月までに約8400人のアンカーキャストの確保を計画していましたが、実際には半分以下の約3700人ほどしか確保できなかったからです。
なぜ半数にも満たない人員しか確保できなかったのか?
それは、アンカーキャストとい働き方に「魅力がない」からです。
低賃金+少ない休日+過酷な労働環境+変な勤務時間+契約社員という雇用形態。
それでもアンカーキャストで働くのは、情弱(じょうじゃく=情報弱者)な人だけではないのでしょうか。
介護職専門の転職エージェントを利用してホワイトな職場を探した方が効率的
経験のある介護士のあなたには、他職種への転職を考える前に、ぜひ介護職専門の転職エージェントを利用しての転職活動をして欲しいと思います。
ヤミクモに行き当たりばったりの転職活動では、また地雷求人・ブラック介護施設のワナにハマる確率が高くなってしまうからです。
介護職専門の転職エージェントを利用すれば、
- あなたの希望条件にあった求人情報探し
- 施設の内情(人間関係・離職率・有休の消化率など)の説明
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を無料でおこなってくれるのです。
さらに詳しく介護職専門の転職エージェントについて知りたい方は、分かりやすく噛み砕いて解説しているこちらの記事をお読みください。
ブラック介護施設で苦しんだあなたにこそ知って欲しい「派遣」介護士という働き方
介護職の場合いきなり正社員採用の求人に飛びつくことは、ボク個人としてはオススメできません。
まぜなら、他人には良くてもあなたには合っていない人間関係・労働環境である可能性があるからです。
また、「正社員」介護士は施設に直接雇用されるため、ある意味いいなりで働かなくてはなりません。
雇用者である運営陣が上で介護士が下という主従関係が出来てしまいます。
ですが「派遣」介護士は登録した派遣会社の社員であるため、施設とは間接雇用=対等な関係です。
なのでサービス残業の強要などの無理難題を押し付けられることはありません。
万が一そのようなことになったら、速攻で派遣会社に通報すればいいのです。
派遣会社から厳重注意が派遣先の施設に入るため、安心して働くことができるのです。
他にも「派遣」介護士として働くメリットはたくさんあります。
- 高時給(1700円)で正社員よりも稼ぐことができる。
- 「この職場は嫌だ!」と思ったらすぐに次に移れる。
- サービス残業がない。
- 各種委員会や居室担当などの責任を負う必要がない。
- フロアミーティングや行事に参加する義務がない。
- 自分自身で稼ぎたい額を決められる。
- 有休が確実に消化できる。
- 面倒くさい人間関係(派閥など)に巻き込まれにくい。
- 施設に直接雇用されていないため意見・要望を言いやすい。
- 問題が起きても派遣会社が対応してくれる。
- 働きながら自分に合った職場を探すことができる。
こんなにも牛丼超特盛り+卵+味噌汁+ポテトサラダ級のメリットがあるのです。
派遣介護士は派遣会社に雇用されているため、万が一ブラックな職場に当たってしまったとしてもすぐに職場を変えることができます。
しかも、次の職場は登録している派遣会社のコーディネーターの方がすぐに探してくれるのです。
退職届を書いたり引継ぎをする面倒などありませんし、ハローワークに通って次の職探しをする必要もありません。
派遣介護士として働くメガ盛り級のメリットについてだけではなく、気になるデメリットについても知りたい方はコチラの記事をお読みください。
ボク自身の派遣介護士として働いてきた実体験から、派遣介護士として働くということを入浴後のビールのように飲みやすく=わかりやすく解説しています。
現役「介護福祉士」がオススメする介護職専門の転職エージェント3選
「派遣介護士として働くメリットは分かったけど、どこの派遣会社・転職エージェントに登録すればいいの?」
と不安になりますよね。
でも大丈夫です。
ボクが実際に登録・利用した派遣会社5社+20以上存在する転職エージェントを徹底的に比較検討した結果から選び抜いた3社をご紹介します。
【厳選】優良派遣会社・転職エージェント3選
★大手の派遣会社で安定して働きたいなら【かいご畑】 ★正社員にこだわるなら【スマイル SUPPORT 介護】 ★高待遇の派遣なら【きらケア介護派遣】 |
かいご畑
かいご畑は介護業界での派遣ランキングでは常に上位に君臨している、大手の優良派遣会社です。
・安心の大手企業
・取り扱う求人数が多い
・日本全国ともいえる対応地域
・無料で介護の資格を取得できる
・コーディネーター質が高い(全員が有資格者)
・コーディネーターが介護業界に精通している
・(*)厚生労働大臣の認可を受けている
(*)全国8万以上の業者のうち、160社しか認められていない「優良派遣事業者認定」に認定されているのです。
かいご畑は転職サービスで0.2%しかない国から「優良」と認められている転職支援サービスなのです。
かいご畑は20~50代、介護職初心者~ベテラン介護士まで、幅広い層に対応しています。
介護の資格を持っていない方にも、本来ならば10~20万円もの受講費用が必要な実務者研修を無料(0円!)で取得できてしまう、キャリアアップ応援制度があるのでとても安心です。
ボクも奥さん(デイケア勤務)も大変お世話になった、かいご畑の利用は介護職の派遣の王道といっていいでしょう。
かいご畑についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
スマイルSUPPORT介護
「派遣」介護士の王道がかいご畑ならば、「正社員」介護士の転職の王道と言えるのがスマイルSUPPORT介護です。
ボクは派遣として働きながら自分に合った職場、働き方を選ぶのが最善だと思うのですが、中にはどうしても「正社員」としての転職成功を希望される方もいるでしょう。
そんな方にオススメなのがスマイル SUPPORT 介護なのです。
・安心の大手企業
・利用者満足度96.7と高い
・取扱求人数が非常に多い(とくに首都圏は最大級)
・日本全国の求人に対応
・コーディネーターの質が高い
求人数・対応地域はスマイルSUPPORT介護がダントツに優れています。
また、運営会社が介護業界大手の長谷川ホールディングスという点も安心して利用できる要因です。
ですが、かいご畑のような資格が無料で取得できてしまえるような制度はありません。
ボクの周りでも正社員介護士としての転職成功率が高いのが、スマイル SUPPORT 介護なのです。
スマイルSUPPORT介護についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
きらケア派遣
ボクが現在利用しているのが、1700円という圧倒的な高時給で働くことができるきらケア派遣です。
きらケア派遣の特徴はなんといっても、高時給の求人取り扱いに特化しているということです。
その他のきらケア派遣に登録するメリットは、
・安心の大手企業
・高待遇の非公開求人取り扱いに特化している
・無料で介護の資格を取得できる制度がある
・コーディネーターの質が高い
・無資格の方向けの求人も充実している
ただし、地方の小都市にはまだ対応をしていないため、首都圏や大都市以外の地方にお住いの方は「求人がない……」「派遣先がない……」ということもあるため注意が必要です。
なので、かいご畑ときらケア派遣の二つに登録して、求人の質・コーディネーターとの相性などを比較検討しながら派遣先を探すのが賢い方法と言えます。
すべてのサービスの利用は無料ですし、30秒~1分程度で簡単に登録できますので手間はかかりませんよ。
きらケア派遣について詳しく知りたい方は、コチラの記事をお読みください。
まとめ
大切なことなので繰り返しますが、 介護職に限界を感じ、他業界への転職先としてヤマト運輸のアンカーキャストへの転職を考えている方は、以下のような注意点があることを知っておいてください。
- 猛暑・繁忙期はメチャクチャ心身ともに消耗する
- 給料が少なくボーナスは寸志(数万円)
- 年間休日が106日と少ない
- 交通事故を起こしたら無職
- 勤務時間が中途半端(13~21時)
- 契約社員という雇用形態
経験のある介護士のあなたでしたら、介護職専門の転職エージェント(かいご畑)を利用して着実に転職活動をおこなえば、ホワイトな環境で働くことも十分に可能です。
いままで積み上げてきた介護職としての経験、資格を捨ててしまうのはあまりにももったいない。
ボク個人の経験としては、派遣介護士として実際に施設で働き内側から、
- 「自分自身に合った職場なのか」
- 「労働環境はどうなのか」
- 「人間関係はどうなのか」
を評価し、転職先としてアリなのかナシなのかを判断する方法が一番効率的であると思っています。
実際にボク自身は「正社員」介護士としてブラック介護施設で地獄を味わい、現在は「派遣」介護士として高待遇+自由度の高い働き方を手に入れることができています。
正直まだホワイトな環境の介護の現場は数少ないですが、少しづつではありますが増えてきているという実感はあります。
一人でヤミクモに一か八かのギャンブルのような転職活動をせず、介護職専門の転職エージェントを利用して着実にホワイト介護施設で働く権利を手に入れませんか?
チャンスは目の前にあるのですから。