- 「介護職もう限界!絶対に辞めたい!」
- 「介護士として働いてきたけどもう体がもたない……他の仕事に転職したい……」
- 「介護職しか知らないのに他の仕事に転職できるのかな……?」
このブログの読者であるあなたは、もしかしたらブラックな介護業界に限界を感じてしまっているのではありませんか?
「もう二度と介護業界では働きたくない!」と。
しかし、介護業界から他業界・異業種への転職を成功させるハードルは、正直高いのが現実です。
でも、だからと言ってあきらめる必要はありません。
数は少ないですがブラック介護施設から脱出し、異業種・他業界への転職を成功させ、幸せな生活を手に入れている方も確実に存在しているのですから。
お疲れさまです。
40代・現役「派遣」介護福祉士の小林です。
この記事では介護業界からビル管理業「ビルメンテナンス(ビルメン)」に転職を成功させ、現在は穏やかに安定した生活を送っているFさん(40代・男性)の体験談をご紹介します。
Fさんの実体験に基づいた、実用的な「ビルメンテナンス業への転職成功マニュアル」となっていますので、異業種・他業界への転職を真剣に考えているあなたにこそ読んでいただきたいと思います。
目次
介護職から異業種(ビルメンテナンス業)への転職を成功させた40代・男性:Fさんのプロフィール
性格:マジメ・優しい・大人しい
略歴:就職活動に失敗し大学卒業後フリーターとして30代後半まで職を転々とする。
家族からの圧力もあり、40代を目前に正社員として働くことに踏み切る。
39歳でボク(小林)が働いていたブラック介護施設に正社員介護士として就職。
激務に追われながらもなんとか2年間働くが、心身ともに疲れ果てうつ状態に。
半月ほど欠勤しその流れで退職。
退職後、約1年間メンタルクリニックに通いつつ自宅療養。
介護職に復帰する気はなく、ネットで自身の性格に合った仕事を調べまくり、ビルメンテナンス業(ビルメン)という仕事を見つける。
ビルメンに転職し5年。
現在も安定して働き続けている。
以下の記事はFさんに話していただいたものです。
ビルメンテナンス業についてまったく知らない方でも理解しやすいようにまとめました。
介護職から異業種への転職を成功させる一つの手段として、ビルメンがあるということを理解していただけると思います。
ビルメンテナンス業界は求人の幅が広く未経験+40~50代でも正社員就職が可能
私(Fさん)は40代・無資格・未経験でビルメンテナンス業へと転職をしました。
現在の日本はどの分野も人手不足ではありますが、ほとんどの業界も求めているのは20~30代の若い人材です。
なので40代で正社員としての就職を希望するとなると、非常に厳しいのが現実です。
しかも、私の場合は無資格・未経験でありながら正社員雇用を望むという、身の程知らずの状態で転職を成功させました。
あまり知られてはいませんが、それぐらいビルメンテナンス業界は幅広く人材を受け入れているのです。
私がたまたま運がよかったわけではありません。
私以外にも40~50代でビルメン業界に転職してくる方は沢山います。
あらかじめ資格を取得している方もいるにはいらっしゃいますが、私のように無資格・未経験で正社員雇用される方も普通にいます。
ビルメンは60代の方であっても資格があれば正社員で働くことが可能なのです。
ビルメンは介護業界同様に人手不足の業界
なぜビルメンは40代・無資格・未経験でも正社員としての就職が可能なぐらい、幅広く人材を受け入れているのか?
理由は明確で介護業界同様に人手不足だからです。
人手不足の理由として考えられるのが、給料は安く、地味な仕事で華がないため、世間的にも認知されていませんし、若者にも人気がない仕事だということです。
だからと言って、介護職のように激務なわけでは決してありません。
私がビルメンとしてはじめて働いた会社は(*)独立系で忙しかったのですが、一番忙しい日でもブラック介護施設の普通の日の1/2~1/3以下の忙しさでした。
ビルメン業界しか知らない同僚が「今日はメチャクチャ忙しいな」という日も、私としては「え?まぁ、そうですね」程度でした。
なので、ビルメン業界がなぜこんなに人手不足なのか、私としては不思議です。
皆さん、とくに若者は仕事を選び過ぎなのではないのでしょうか?
まぁ、その方が私としては安泰で働き続けることができるのですか。
(*)ビルメン業界は大きく「独立系」と「系列系」の二つに分けることができます。
この二つの違いについては下記の項目【ビルメンへの転職を成功させるために絶対に知っておかなくてはならないこと】で解説しています。
日本には大型箱物(デパートやショッピングモールなどの商業施設・病院・オフィスビルなど)が溢れている
ビルメンの仕事は「この世からビルがなくならない限り安泰」と言われるぐらい、必要とされている仕事です。
なぜなら、ビルや病院などの大型施設には防災センター要因として、ビルメン(警備員)の配置が法律で義務図けられているからです。
そして、現代の日本社会では当たり前に大型箱物(商業施設・ホテル・病院・オフィスビル・大学など)が全国に点在しています。
なので、基本的にいつも求人を募集していますし、仕事として安定しています。
これは私自身が5年間ビルメンとして働いてきた経験だけではなく、20年以上ビルメンテナンス業界で働いてきた先輩の方々も言う事実です。
ビルメンテナンスとして働くメリットとデメリット
私がいくら「ビルメンは転職先としてアリですよ」と言っても、なかなか信じてもらえないでしょう。
なのでビルメンとして働くことの客観的な事実、メリット・デメリットをお話ししたいと思います。
メリット・デメリット双方を踏まえたうえで、ビルメンへの転職を考えていただければと思います。
ビルメンとして働くメリット
就職活動に失敗して転職を繰り返してきた私が、ビルメンとして長く働き続けていることができている理由は、メリットがとても多いからです。
ビルメンという働き方はブラック企業当たり前なこの日本社会の中で、知らなきゃ絶対に損をする職業だとすら思っています。
そのメリットについて解説します。
年間休日数が多い
これはもう、他業種を圧倒する多さだと思います。
年間休日の多さがビルメンへの転職を決断した一番の理由と言っても過言ではありません。
現在私が勤めている系列系(財閥系)のビルメン会社の年間休日数は120日です。
これだけでも十分に多いのですが、ビルメンには基本的に宿直(泊まり夜勤)というモノがあるので、必然的に「明け休み」が発生します(介護職と同じです)。
私は一月に5~7回宿直をするので、一月平均6日の明け休みがあります。
6回/月×12ヵ月=72日
1年間で70日以上の明け休みがあるのです。
年間休日120日+明け休み70日=190日
しかも、これだけではありません。
次の項目で解説しますが有給休暇もしっかり消化できます。
なので、1年で200日以上は休むことができるのです。
しかも正社員として。
1年365日中、半分以上が休日……これって他の仕事ではありえないと思います。
しかも、宿直業務は介護職の夜勤とは比べ物にならないぐらいに「楽」です。
まれにトラブルが頻発して忙しい日もありますが、基本的には数回の巡回・点検と待機です。
なので、明け休みも有効に使えることができるのです。
有休をほぼ消化できる
複数の現場で働いてきたビルメンの先輩や同僚から聞いた話なので、ほぼ間違いないと思うのですが、どこの現場でも有休の消化率は高いといっていいでしょう。
ちなみに、私の現在の勤務先は有休消化率80%以上です。
有休がとりにくいどころか、上司から「有休を消化するように」というお達しが出るぐらいです。
介護職のように「有休が取れない問題」はまずありえません。
仕事が忙しくない
現場にもよるので一概には言えませんが、基本的に仕事は「楽」です。
おもな仕事内容は目視での点検と空調や電気機器などのトラブル対応なので、トラブルがない日は本当に「これでお金をもらっていいのか?」と思ってしまうぐらいにヒマ(待機)です。
なので待機中は雑談したりスマホをいじったり、資格の勉強をしています。
空調や電気機器のトラブル対応と言っても、ビルメンは簡単なモノしか修理できないので、基本業者に丸投げです。
なので介護職のようにモンスター家族やクレーマー利用者とのトラブル対応に疲れ果てるということはマズありません。
仮に忙しい現場に配属されたとしても、ブラック介護施設勤務時代の1/3以下の忙しさだと思っていいでしょう。
資格を取ることによって収入アップが目指せる
ビルメン=設備系の仕事は「資格を取得してなんぼ」と言われています。
設備系の資格は手ごろなモノでも10以上あり、その資格を取得していくことで収入UPを図ることができるのです。
一つの資格を取得すると1,000~5,000円の資格手当が付きます。
なので、資格を取り続けていくことで2万円以上は給料のUPが可能なのです。
ビルメンの給料は安いので、資格手当の存在は非常に大きいです。
しかも、基本的な資格はケアマネ(2018年の合格率10.1%)のように取得が難しくなく、合格率は40~60%ですので心配しなくて大丈夫です。
ただ、勉強が苦手な人にとっては、「ビルメン=資格の勉強」がセットということが負担になるかもしれません。
といっても、ビルメンの基本4資格(第二種電気工事士・危険物取扱者乙種4種・2級ボイラー技士・第三種冷凍機械責任者)を取った後は、まったく資格の勉強をしない人もいますし、それで働き続けることも可能なので、大げさに考える必要はないと思います。
しかも勤務中、とくに宿直中に資格の勉強をすることができるので、私は負担だとあまり感じていません。
手に職が付くので転職が簡単
無資格・未経験でビルメンの仕事に就いても、1年ほど経験を積みながら資格を取得すれば、設備系の仕事への転職に困る事はまずありません。
設備系の現場では40代以上、50~60代の方も普通に転職をして働いているので、これは客観的な事実です。
他の現場に移りたい、もっと他のスキルを身に着けたいという場合も、転職が簡単なのがビルメンの大きな魅力の一つでしょう。
ビルメンとして働くデメリット
ビルメンという働き方に救われた私なので、メリットばかりをお話ししました。
ですが、ビルメンへの転職を考えている方に知っておいていただかなくてはならないデメリットがあることも事実です。
デメリットについて正直にお話しします。
給料が安い(年収250~400万円)
ビルメンとして働く上での最大のデメリットは、給料が安いということです。
私が無資格・未経験ではじめて働いた(*)独立系の会社の給料は、年収にして約280万円でした。
月給:約20万円+ボーナス:夏・冬各1ヵ月。
正直、生活していく上でギリギリの収入でしたが、この時でもあまり苦痛とは感じませんでした。
なぜなら、休日がたっぷりとあったからです。
ストレスがほとんどたまらないため暴飲暴食・無駄遣いもせず、お金がないなりの楽しみを見つけて生活を充実させていました。
独立系の現場で約1年半経験を積み資格を取得した後、現在の系列系(財閥系)の現場に転職をしました。
勤続3年目の現在の年収は約370万円です。
月給:約25万円+ボーナス:夏・冬各2ヵ月。
転職して年収を90万円UPさせることができました。
まぁ、決して十分な額ではありませんが、たっぷりと休めて仕事のストレスも少ないビルメンという働き方に不満はありません。
多趣味であり、のんびりと生きたい私にとっては、ビルメンは天職であると思っています。
ブラック介護施設時代の激務+重責+劣悪な人間関係で心身ともに消耗し、疲れ果てる毎日を送りながらも月給20万円前後……と比べたら、天国のような環境だと思っています。
(*)ビルメンの職場は大きく「独立系」と「系列系」の2つに分けることができます。
この二つの違いについては次の項目【ビルメンへの転職を成功させるために絶対に知っておかなくてはならないこと】で解説しています。
現場によって忙しさの差が激しい
ビルメンには「天国現場」と「地獄現場」と言われる二つの現場が存在します。
- 天国現場=トラブルがほとんどなく楽な現場
- 地獄現場=トラブル頻発で忙しい現場
ビルメンは就職した会社ではなく、配属先の「現場」で天国か地獄かが決まるのです。
ただ、前にもお話ししましたが、ビルメンの忙しい現場(地獄現場)と言っても、ブラック介護施設時代と比べたら大したことはありません。
心身の負担は半分以下、仕事に慣れてしまえば1/3以下だと言っていいと思います。
地獄現場でも60代のビルメンの方が普通に働いているという事実が、「そんなに過酷じゃない」ということを証明しているでしょう。
変わった人がいる
介護職の場合(とくにブラックな職場)にも同様のことが言えますが、ビルメンにも変わった人が多いです。
ただ、介護職の変人のように攻撃的・サイコパス・犯罪者予備軍のような人は少ないです。
人と関わることが苦手な人=コミュ障の人が多く、意思の疎通が取りにくいホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)が疎かになりがち・ぶっきらぼうな感じです。
私自身も積極的なコミュニケーションはあまり望まないタイプなので、ビルメンの人との距離感は結構心地いいです。
ただ、年配のビルメンで、口だけ動かして仕事をしない人がたまにいるのですが、そういう人とはできるだけ関わらないようにしています。
汚い仕事もしなくてはならない
現場にもよるのですが、ビルメンの基本的な仕事は各設備の点検と記録です。
その他に付随してくるのがトラブル対応です。
で、そのトラブルの中には「トイレの詰まり」「溢れたマンホール内の掃除」なども含まれているのです。
正直臭いですし汚れる仕事です。
でも介護職の排泄介助になれているならば、あまり苦にはならないでしょう。
基本的に夜勤(宿直)をしなくてはならない
ビルメンの仕事は基本シフト制です。
現場にもよりますが基本的には日勤&宿直の勤務です(少数ですが日勤だけの現場もあります)。
私の場合は「日勤・日勤・宿直・明け休み・公休」というパターンが多いです。
介護職としてデイケアやデイサービスでしか働いたことがなく、「夜は働きたくない」と思う方は、ちょっと負担かもしれません。
ただ宿直(夜勤)といっても、介護職の夜勤のような「転倒事故発生!」「オムツいじりで便だらけ!」「クレーマー利用者がナースコールを押しまくる!」と言うような激務ではありません。
トラブルが起こることも少なく待機がメインです。
現場にもよりますが、仮眠も4~7時間は取れます。
宿直には2,000~4,000円の手当も付きます。
介護職の夜勤のような「2時間休憩のはずなのに、ナースコールの嵐でまったく休めない!」ということは無いと考えていいです。
なので、「夜勤(宿直)は嫌だな……」と、そんなに大きな負担だと考えなくていいと思います。
ビルメンテナンスとして働くことのメリットとデメリットを踏まえたうえで、「ビルメンへの転職、考えてもいいかも!」と思われた方は、転職支援サイトキャリコネに登録をしてみてください。
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という、スローライフ(人生をゆったりと楽しむ)を送れる働き方をしませんか?
ビルメンテナンスへの転職を成功させるために絶対に知っておかなくてはならないことなど、更に深くビルメンについて深く掘り下げて知りたい方は、次の記事介護職を辞めてビルメンテナンスという異業種への転職に成功した希少例①40代男性の体験談【後編】をお読みください。
現役ビルメンであるFさんの深い解説に、「本気でビルメンへの転職を考えよう」と納得していただけると思います。